前の記事(回顧、に至らない - Starving Stargazer!)で一旦は断念した回顧ですが、短歌をはじめた1995年から第一歌集を刊行した2008年までの極私的回顧を綴らせてください。
続きを読む回顧、に至らない
仕事も勉強も短歌もやらないといけないのだけれど、ある記事を拝読して居ても立っても居られない気分になったので。
http://www.yuhikaku.co.jp/shosai_mado/2203/index.html?detailFlg=0&pNo=24
以前、Twitterのスペース(音声会話機能)で「中島は2000年以降の短歌に積極的に関わっていた人」と評価していただいたことがあるのですが、私自身は「2000年以降の短歌シーンに積極的に関わろうとして関われなかった人」だと自己評価しています。
この自己評価に至るまでの、1995~2014年の20年間を振り返った記事を書い……ていたのですが、公開をやめました。下書きには入れています。いつか公開できるくらい状況が変わるといいですね
[試験に出ない短歌の数字]2012年→2022年の短歌結社の会員数
(2022/02/24朝、標題を修正しました)
(標題は光森さんによるtankafulの記事のオマージュです)
tankaful.net
先日、あるきっかけがあり、令和4年(2022年)版の角川「短歌年鑑」をもとに、100名以上の会員を擁する短歌結社をリストアップしました。その結果をまとめたツイートがこちらです。
角川の令和4年度版「短歌年鑑」の全国結社 歌人団体 住所録・動向を見ています。会員数が100人を超える結社等は85前後(大結社の支部など一部を除く。会員数非公表の結社もある)。その会員数を積算すると2.4万人弱でした。
— 中島裕介 (@yukashima) 2022年1月29日
そして、「10年前はどうだったんだろう?」と思い至ったので、平成24年(2012年)版の角川「短歌年鑑」をもとに、ほぼ同じルールで抜き出してみました。その結果をまとめたツイートがこちら。
角川の平成24年度版「短歌年鑑」で同じように調べてみました。会員数が100人を超える結社等は125前後(大結社の支部を【含む】。非公表を除く)。会員数を積算すると4万人強でした。
— 中島裕介 (@yukashima) 2022年2月23日
ここ10年で会員数100人を超える結社が約40減り、どの結社も軒並み会員数を減らしています。 https://t.co/bs8of2fix1
数字など精査しておりませんが、2月24日時点で中島が実際に抜き出した結果表を「続きを読む」に入れておきます。抜け漏れなどがあると思いますのでお気づきの点がございましたら是非お知らせください!
続きを読む東京大学附属学校での講演について&YMO作歌フレームワークについて
前回更新からだいぶ間が空いてしまいました。
1月29日に東京大学教育学部附属中等教育学校(東附)の主催にて「短歌が照らす小さな世界、輝く世界」というタイトルで講演を実施させていただきました。
1月29日(土)、歌人の中島裕介さんによる講演会「短歌が照らす小さな世界、輝く世界」を開催しました!
— 東大附属芸術祭 (@geijutsusaitofu) 2022年2月4日
小中高生の短歌作品の紹介を交えながら、自分の気持ちを言葉にすることの大切さについて分かりやすく教えて頂きました! pic.twitter.com/dACvBirQtV
当初は「講演と歌会を、現地で」実施予定だったのですが新型コロナウィルス・オミクロン株の感染拡大防止のため「講演のみをオンラインで」実施することとなりました。中高生を中心に多くの方にお集まりいただきありがとうございました!
さて、この講演で、YMO作歌フレームワークという、短歌を作るためのフレームワークを提案いたしました*1。PDFファイルを共有いたしますので短歌を初めて作る際にご自分の経験やことばを引き出すためのツールとしてご利用・ご活用いただければ幸いです*2。また、ご利用いただいて不具合などございましたら中島までぜひお知らせください。
後日、折を見てYMO作歌フレームワークの使い方の紹介動画を作ろうと思いますので、できあがりましたら改めてお知らせいたします!
4月から
4月から東京大学大学院教育学研究科博士課程にて、教育心理学を学ぶことになりました。
昨日は43歳の誕生日でした。
— 中島裕介 (@yukashima) 2021年2月4日
先ほど合格発表があり、4月から東京大学教育学研究科の博士課程に通います。働きながら、短歌と創造性について、教育心理学分野から研究して参ります。作歌過程や歌会の発話分析など、皆様のご協力を度々仰ぐと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
いずれ背景を記しますが、2014年に大阪大学でワークショップ「最強のリベラルアーツとしての短歌」を実施させていただいて以来、創造性教育と短歌について学びたい気持ちがあったことが主因です。今後もよろしくお願いいたします。
あと、ひっそりと、自分が読んだ論文等の記録をTwitterでつけはじめました。サイドバーに入れてありますので「まだこれだけしか読んでないのか!」と叱咤いただければ幸いです。
岡井隆の序数歌集の数え方について
角川「短歌」2020年10月号に掲載していただいた、「岡井隆略年譜」について。
- 発端
- 中島からの回答
- 補足
- その後(2021年1月23日追記)
- [余談]我田引水すると
発端
「現代短歌」83号(3月号)の特集「追悼 岡井隆」を読んで。
— 奥村晃作 (@okumura80kousak) 2021年1月21日
加藤治郎氏は岡井の歌集を35冊と数えている。従って最終歌集の『鉄の蜜蜂』は第三十五歌集と言うことになる(加藤氏はそこまでは書いてないが)
詩歌集の『ヘイ 龍(ドラゴン) カム・ヒアといふ声(こゑ)がするまつ暗(くら)だぜつていふ声(こゑ)が添(そ)ふ』を歌集と数えるか否かの問題だが、わたしは第三十二歌集としてカウントしたい。従って最終歌集『鉄の蜜蜂』は三十五歌集となる。
— 奥村晃作 (@okumura80kousak) 2021年1月21日
ちなみに『短歌』2020年10月号の「岡井隆略年譜」では詩歌集『ヘイ 龍(ドラゴン) カム・ヒアといふ声(こゑ)がする………』を歌集と数えながら『鉄の蜜蜂』を第三四歌集としている。どこでこうなったのか、作成の中島裕介氏にお尋ねしたい。
— 奥村晃作 (@okumura80kousak) 2021年1月21日
マンガの棺に花を
先日引っ越したのですが、これを機にマンガ単行本のほとんどを手放すことにしました。7千冊くらいはあると思いますーー何度かマンガ蔵書データベースが壊れているのではっきりしないのです。
12〜13年くらい前から、買った単行本をデータベースに登録した上で、ダンボールに入れてトランクルームに預けるようにしていました。
トランクルームにあったダンボールは、新居のスペースの都合もあって、3回に分けて家に運んでいただきます。それをさらに、まんだらけさんに引き取っていただきます。ダンボールの中身も一応目を通しておこうと思って、トランクルームから運んでもらったあと3週間は家に置いておいています。
中身をチェックしはじめると、意外と分量は多くなくて戸惑ったり。手元に取っておきたい作品を決めるにも、ある〈自分内基準〉だと多すぎて立ち止まり、別の〈基準〉だと少なすぎてあ然として。
そうして積み上げられたダンボールは、火葬を待つ棺のようで。亡くなり、棺に収まったのはマンガオタクであったわたしでしょうか。次の棺はなんでしょうか。もう目の前で待っている気もします。
書を捨てるぼくの棺の空白に緩衝材を花としておく