亡くなった同僚のこと

(自分の気持ちの整理として記します)

昨年、ある同僚が亡くなった。亡くなった友人や先輩、同僚は少なくないのだけれど、どうもこの同僚の死はほかの人に比べて一層濃い陰を私に落としている。たとえば、岡井さんの死も私のなかで決して小さくはない。亡くなる前にもっと話しておきたかった、と思う。岡井さんが生きていたら、私は未来短歌会でまだまだ楽しく過ごせたかもしれない、とも思う。ただ、この同僚の死は、私自身の生を根幹から揺らがせている感じがする。大きくはないけど、小さすぎはしない勤め先で、二度も机を並べて働いたからだろうか。勤め先を少しでもよくするために意見を言い合ったからだろうか。そしてそれらが叶わず、飲み会でたくさん愚痴を言い合ったからだろうか。

コロナ禍を経て、会わないままになっている友人は多い。2020年で時間が止まったみたいだ。身をすくめたような猫背の女性を街中に見かけると、今もその同僚が生きているような気がして、目で追ってしまう(私に目で追われてしまった人、ごめんなさい。どうか長生きしてください)。