satis/f(r)act/ion エッセイ

ヒトは「私の身体」を基盤にしてしか我々の生活する世界を知覚できないし、世界に意味を付与することも、想像することも創造することもできない。これを広義の私性と呼ぶとしよう。これに対して、生活的事実(fact)の断片(fraction)だけで満足(satisfaction)してしまうのは狭義の私性だ。その貧困さには捉われてはならない。私は狭義の私性にのみ依拠する作歌を否定する。私は世界の虚実全てを現象として是認する。