【本編】加藤治郎さん、あなたは文章が読めない(8)中間まとめ

加藤の発言を、「ミューズ」発言のあった2月17日から4月まで振り返りました。
本シリーズ記事についてTwitterでいくつかのご意見をいただきましたので、このシリーズ記事を通じて目指すもの・扱うものを改めて整理し、表明しておきたいと思います。

目指すもの、扱うもの

【私が、長期的に目指すもの】

  • 究極的には社会的公正の実現、特に短歌界隈(歌壇やネット上の短歌クラスタ等、短歌に関わる人々の全体)における、社会的公正の実現を理想とします。
    • 具体的には、「短歌を楽しみ取り組みたい人々が、差別やハラスメントを受けず、短歌を楽しみ取り組める環境の実現」と現時点ではまとめておきます。
  • その実現のため、既存の〈権力〉に関する構造的問題の解消・改善を目的とします。


【目指すものに応じて今回扱うもの】

  • 本シリーズ記事では加藤治郎の2019年2月17日以降の言動と、その批判について扱います。
  • 加藤の言動の問題は主に以下の3点に集約されます。
  1. 「ミューズ」発言や、(MeToo等によって告発された)性被害を含む、〈権力〉の行使によるジェンダー的不公正の問題
  2. 〈権力〉の行使による文学的不公正の問題
  3. 前二者の背景となる、一般的読解能力(リテラシー)の問題
    • これらの問題の説明として、実際の加藤の言動にふれることになります。
    • 「短歌におけるニューウェーブ」という概念の検証には踏み込みません。
  • 加藤の言動における前掲3点のうち、1点目と2点目の問題は、あくまで、既存の〈権力〉の構造的問題が発露した一例であると見なします。


本シリーズ記事を通じた、加藤の言動に関する分析・批判が、歌壇や短歌界隈全体における過去の不公正を皆で考え、今後の不公正を抑える契機となることを願ってやみません。

留意点(ジェンダー的不公正関連)

  • MeToo(現時点では記事(3))について、被害に遭われた方の生活の保全・保護を第一義とします。
    • 第一義の実現のために、被害の対応にあたっては専門的第三者の介入を最優先に検討します。
  • ジェンダー的不公正、あるいは〈権力〉の構造的問題の説明のために、MeTooによる告発を利用することはありません。
    • 記事(3)によるMeTooは、加藤のジェンダー的不公正や文学的不公正のある言動に対して中島が批判を続けたこと、同じ未来短歌会に属していたことを背景に、中島が代理することになったものです。

留意点(ジェンダー的不公正関連以外)

  • 本シリーズ記事を通じて、加藤の言動において発露する文学的不公正と、リテラシーの問題を描出します。
    • たとえば(実際にはそこまできれいに分けられませんが)「ミューズ」発言はジェンダー的不公正に属し、「文学とはなんですか」と問いかけて回ったのは文学的不公正に属し、他人からの返信に対して話題をすり替えたり応えなかったりしたのはリテラシーの問題に属する、といえます。
  • 加藤の言動が行われた当時に加藤が応えたツイートや記事を中心に扱います。
    • よって、必然的に、本シリーズ記事全体において、加藤との批判的なやり取りが多く行われた物部鳥奈、濱松哲朗、中島(詩客時評の執筆者)の言動を比較的多く扱うことになります。

ここまでの流れ

(1)まえがき・目次
(2)2月17~18日

(3)MeToo

(4)~(7)