【本編】加藤治郎さん、あなたは文章が読めない(5)2019年2月20~28日

ちょっとペースアップしないと今年中に終わらなさそうですので、いくつかの話題を措いて話を進めていきます。今回は加藤の2月20~28日のツイートについて。

正当性/正統性を欠いたニューウェーブの定義?要素?

20日昼の時点で、加藤は「#現代短歌のニューウェーブ」というタグを付けたツイートを行っています。


氏家の論文を援用しつつ、加藤が短歌におけるニューウェーブの定義を試みることは創造的な試みだと思います。他方、前回の記事で触れたとおり、この加藤の定義?を用いたところで、加藤らが主張するような「ニューウェーブには事実として女性が含まれない」というような結論は導出しようがありません。
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・口語文体である

これは氏家論文に出てくる話ではありません。ユキノに対して「ニューウェーブと口語短歌は違いますよ」といいつつ、加藤はここで雑に混ぜてしまいます。この混同はこの後も、「短歌研究」の特別寄稿などにも登場する大ポカになっています。本当に加藤は、ニューウェーブについて考えたことがあるのか?と疑いたくなるレベルです。

・記号(メタキャラクター)を始めとする表記的喩が特徴
・デジタル化の影響を受けている

氏家論文に基づけば、この2つを区別するのはややおかしいです。すなわち「デジタル化の影響を受けている」【からこそ】「記号(メタキャラクター)を始めとする表記的喩が特徴」なケースが出てくるのであって、並置すべきものではありませんでした。

・場のニューウェーブを推進

これも、氏家論文には出てこない要素です。他方、「場のニューウェーブ」という考え方自体は荻原裕幸や大辻隆弘からも述べられています。



「場のニューウェーブ」が何を指すかについて、加藤の説明と思われるツイートはこちらです。「メーリングリストやオンデマンド出版という、ITを活用した場を短歌に形成・導入した」とまとめられるでしょう。*1

他方、西田政史がこうも述べており、「場のニューウェーブ」という考え方は、本当にニューウェーブの定義に必要であるのか検証が必要でしょう。

「愕然とする 犯罪でしょう!」


なのだそうです…。加藤が私の(3)の記事と、自身のツイートを照らしたとき、加藤は自身をどう見るのでしょうか。加藤は同じ語調で自己批判できるでしょうか?
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*1:2019/12/03 12:35追記