- 2000年付の記事は過去の短歌連作
- 1999年付の記事は過去の評論
- 2004年~2017年の記事は旧「はてなダイアリー」から移行したものです
亡くなった同僚のこと
(自分の気持ちの整理として記します)
昨年、ある同僚が亡くなった。亡くなった友人や先輩、同僚は少なくないのだけれど、どうもこの同僚の死はほかの人に比べて一層濃い陰を私に落としている。たとえば、岡井さんの死も私のなかで決して小さくはない。亡くなる前にもっと話しておきたかった、と思う。岡井さんが生きていたら、私は未来短歌会でまだまだ楽しく過ごせたかもしれない、とも思う。ただ、この同僚の死は、私自身の生を根幹から揺らがせている感じがする。大きくはないけど、小さすぎはしない勤め先で、二度も机を並べて働いたからだろうか。勤め先を少しでもよくするために意見を言い合ったからだろうか。そしてそれらが叶わず、飲み会でたくさん愚痴を言い合ったからだろうか。
コロナ禍を経て、会わないままになっている友人は多い。2020年で時間が止まったみたいだ。身をすくめたような猫背の女性を街中に見かけると、今もその同僚が生きているような気がして、目で追ってしまう(私に目で追われてしまった人、ごめんなさい。どうか長生きしてください)。
未来短歌会を退会します
加藤治郎氏に誘われて2003年6月に入会した未来短歌会を、次の会費切れとなる2024年5月末をもって退会することにしました。当の加藤治郎氏による、様々なセクシャル/パワー/モラル・ハラスメントに対し、ハラスメント被害者の回復と今後の防止に向けた自浄作用の一部となるよう、未来短歌会の会員のひとりとして微力ながら可能な行動に努めてきたつもりです。【ひとつの決着】加藤治郎さん、あなたは文章が読めない(19)Aさんのこと - Starving Stargazer!にAさんが記した、未来短歌会ハラスメント委員会から加藤治郎氏への厳重注意を受けて、私の役割を終えたものと判断し、退会を決意しました。
入会以来21年、人生の半分弱を未来短歌会の会員として過ごしました。未来賞と未来評論・エッセイ賞をいただいたことをありがたく存じます。なかでも、未来賞の授賞式(2009年の新年会)で、故・岡井隆さんから「中島が今のライバル」というお言葉を頂戴したことを、15年経った今でも励みにしています。昨年、未来短歌会の会員として3人目となる現代短歌評論賞の受賞が、未来短歌会に対してわずかばかりでも恩返しになっているとありがたいです。
未来短歌会と会員のみなさまの、ますますの活躍とご健詠を心より祈っております。ありがとうございました。
第3回AI歌壇選評(中島裕介)
はじめに
大変遅くなってしまい申し訳ございません。旧Twitterで深水英一郎さんにより公募されていた第3回AI歌壇について、ようやく選評を記します。
第3回 #AI歌壇 人間選者として
— 深水英一郎(短歌) (@fukamie) 2023年9月6日
中島裕介さん( @yukashima )にご参加いただきました
第3回AI歌壇の締切は10月8日(日)です。みなさんの参加をお待ちしております✨https://t.co/4rglDtMhKn#短歌マガジン #人間選者 https://t.co/uZ4Kh4AUGm pic.twitter.com/J2mpYaUdaN
3部門で494首のご応募をいただきました*1。ありがとうございます!応募作は全て公開されています。
docs.google.com
そのすべてについて口頭(スペース)での評を付しましたので、気になる方は私の旧Twitterアカウントで「AI歌壇」などと検索してください。
おはようございます#短歌作ろう ふかみえいいちろうです
— 深水英一郎(短歌) (@fukamie) 2023年10月11日
なんと! 歌人中島裕介 @yukashima さんによる
第3回 #AI歌壇 の「全首短評ラジオ」(Twitterスペースによる音声配信企画)が近々おこなわれます
こちら第3回 #AI歌壇 全投稿494首の一覧を共有しますhttps://t.co/DYfYmykPRc… pic.twitter.com/ajg7RTb81B
各部門から特選1首(作者名の後に(★)を付しています)、並選5首を選びました。掲載順は公開されているスプレッドシート順です。スペースでの選評から時間が空いてしまったため、改めて読み直したものとお考えください(=スペースと違うことを言っていても気にしないでください!)。
改めて読んで、各部門6首まで絞るのは苦労しましたし、特選を選ぶのも心苦しいです……。より多くの方を紹介したいため、他部門で名前の挙がった方は意図的に選から外しています(どっちのほうがよい歌かを判定し、一方を優先しています)。泣く泣く選べなかった歌もたくさんあります。ここに載らなかったからといって気に病む必要は全くありません!よい歌なのに拾い上げられていないとしたら、それは私のせいです!みんなで引き続き短歌を楽しみましょう!
*1:いくつかの重複があった一方で、1セルに5首記載があったケースがありましたので実数は500首強になろうかと思います
第3歌集『memorabilia/drift』と第4歌集『polylyricism』の同時刊行のお知らせ
(ブログの上位記事として表示されるように、便宜的に2023年の記事としています。いつか2022年11月20日付けに戻します。)
全然更新できてなくてすいません。家のことと仕事と大学院と、そして短歌のことで手一杯でした。
そんなこんなで、2022年11月20日(日)付で9年ぶりの歌集、第3歌集『memorabilia/drift』(書肆侃侃房、\2,100円+消費税)と第4歌集『polylyricism』(短歌研究社、\1,700+消費税)を同時刊行します。ぜひお近くの書店やオンライン書店等でお求めください。
*1
- 第3歌集『memorabilia/drift』
- 第4歌集『poylyricism』
- 文学フリマ35でも頒布します
- この2歌集の関連情報が出ましたら、この記事に追記していきます
- 第3歌集『memorabilia/drift』帯(栞文からの抜粋)
- 第3歌集『memorabilia/drift』5首選
- 第4歌集『poylyricism』栞文からの抜粋
- 第4歌集『poylyricism』5首選
- 書評(2023年4月29日時点)
第3歌集『memorabilia/drift』
第3歌集『memorabilia/drift』は2013~2017年の拙作を収録しており、書肆侃侃房の現代歌人シリーズ の35冊目となります。
装画は第1歌集に引き続き浅田弘幸先生!栞文を菅原百合絵さんと濱松哲朗さんにいただきました。装幀は書肆侃侃房の藤田瞳さんです。
www.kankanbou.com
第4歌集『poylyricism』
第4歌集『poylyricism』は私の今の指導教官である岡田猛先生の写真作品をお借りしました。栞文を井上法子さんと伊舎堂仁さんにいただきました。装幀は奥定泰之さんです!*2
(短歌研究社のページが作成されたらリンクを書き込みます)
文学フリマ35でも頒布します
刊行日である文学フリマ東京35に1~2時間限定でブース出展(き-37・第二展示場側)し、第3歌集・第4歌集のほか、第3・4歌集に収録しなかった歌のフリーペーパー、「短歌で飯を食う箸」「文学で飯を食う箸」などと共にで取り扱う予定です。BOOTHなどでも追って出品いたします。
この2歌集の関連情報が出ましたら、この記事に追記していきます
*1:本が2冊とも届いたら、現物で改めて撮ります
*2:この記事を準備している時点(11/3)では実はまだゲラの途中です。この超短期間で本当に実現できるのかしら、と不安に思うのですが、奥定さんには不安を上回る美本をご準備いただいています
加藤治郎さん、あなたは文章が読めない(21)「Stargazerに(1)「短歌研究」授賞式の夜」に応える
加藤治郎氏(以下敬称略)による上述のnoteが、従前とは別のnoteアカウントにより記されていることを承知したのは11月9日夜であった。いずれにせよ、従前と変わらず、問題の把握と認識に乏しく、Aさんや私、短歌界隈への謝罪を欠いた文章であったことから本記事を記す。
加藤による記事の、当ブログへの転載は、ブログの改変を防ぐためにやむを得ず行ったものであり、本意ではない。
yukashima.hatenablog.com
「しかし、Aさんのことで袂を分かった。」
否である。私は加藤による2019年2月のミューズ発言に対して「未来への出詠を行わない」と同年3月に宣言を行った。これは、2013年から2019年まで、加藤によるAさんへの長期間のセクシャルハラスメントについて私が承知する前のことである。
一応書いておきますが、「ミューズ」発言に端を発する一連の議論が終結するまで、私は「未来」に月例の詠草を送稿しません。
— 中島裕介/歌集『memorabilia/drift』『polylyricism』 (@yukashima) 2019年3月12日
「未来短歌会の仲間である」
この加藤という御仁は、私に700万(芸能人のスキャンダルが週刊誌に取り上げられた場合の名誉棄損請求ですら300~500万円である。加藤自ら「自分は芸能人以上の存在である」と当方指摘の公益性を認めているようなものだ)を請求し、弁護士を自ら立てて、直接接触を自ら禁じ、Aさんや私のことを文書上で一方的に詰り*1、加藤とその代理人が返答に窮したのか途端に幾年も無視した。自ら詰り、無視した相手を「仲間」とは大変な了見である。恥を知るべきである。仲間というなら、当方の一連の記事とともに、内容証明郵便やその督促に対しても応えるべきである。
「『念のため録音します」。彼はスマホで録音を始めた。私は、驚いた。意味が分からず呆然と立っていた。弁護士に電話しているようだった。」
文章としておかしい。スマホを起動し、録音をはじめるまでの操作に数秒から十数秒かかる。弁護士に電話する余裕などないし、「録音します」と宣言した以上それ以外の行為を行うわけがない。ミスリーディングである。必要があれば、この際に録音した音声を公開するが、録音開始後、現代短歌評論賞の受賞者写真撮影まで1分もなかった。撮影のためにカメラマンや短歌研究社関係者が中島を幾度も呼ぶ声が録音されている。私は幾度も呼ばれてもなお、加藤にギリギリまで応対した。
「これが現実なのだ。私は、自分の甘さを思い知った。」
「甘さ」とわざわざnoteに書きつつ、当方やその代理人に、短歌研究社4賞授賞式の前に謝罪なり、返答なり、請求の取り下げなりが一切なかったのはどういうことか。そもそも、自分で「名誉棄損だ!直接話しかけてくるな!弁護士を通せ!」と言っておいて、直接話しかけたのが「甘さ」というなら、自分のやったこと――中島に対する名誉棄損請求にとどまらず、Aさんやそれ以外の方々へのハラスメント——に対する認識の甘さ以外の何物であろうか。それを感傷的被害者ぶった文章を記すとは何事か。
以降についても、加藤が感傷的被害者ぶった文章が続く。こちらについて、文学的分析をお望みの読者が多ければいくらでも応えるがおそらく有益ではない。
noteの「スキ」機能について、ブックマークとしての「スキ」であるならば止めはしないが、加藤の同記事への〈スキ〉を内心から表明する御仁については、一連の事情に対する読解力か、現代日本社会における正気を疑う。
以上のように、加藤が相変わらず前後の文脈を無視し、感傷的な文章によりファンを煽動し、当方への攻撃を募らせることが妥当であるとは当方は考えていない。
*1:この文書を伏せているのは、私の加藤に対するせめてもの情けだ
加藤治郎さん、あなたは文章が読めない(20)ある種の応答らしきものと、その経緯
加藤治郎氏(以下敬称略)が当方に対して〈新しいnote〉で記事を書いておられるのを確認した。従前のnoteにアクセスできなくなったのか、心機一転したくなったのかは存じ上げないが、スクリーンショット的に、これまで加藤が当方に言及する形でnoteで書いてきた文言を記録しておく。これは、当方が望むことではないが、記事の改変を防ぐためのやむを得ない措置でありURLは示す。コピペにあたって可読性向上のための微修正(noteのスキ数の削除、氏名の重複回避)は施しているが、本文に文言の相違があったとしたら、それは当方の責ではなく加藤の修正によるものである。下記についてはすべてすでに応答済みであり、言及未了のものについては別記事を立てる(2023年11月11日)。
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